W杯三笘選手の奇跡の1ミリを体感出来るゲームが爆誕!制作秘話を聞いた

image:写真AC

2022年サッカーW杯カタール大会1次リーグで、強豪国ドイツ・スペインを破り歴史的勝利、ベスト16強入りを果たした日本。日本中を熱狂と感動の渦に巻き込みました。中でもスペイン戦の2点目、逆転ゴールシーンでの三笘選手の奇跡の1ミリ神アシストは記憶に残る印象的なシーンとなりました。そんな名シーンを体感出来るゲームを爆誕させたのは、ZAWA WORKS(@zawa_works)さん。Twitterにゲームプレイ画面をご投稿し大きな反響を呼んでいます。

ボールがラインを出ているか出ていないか見極めるゲームが熱い!

「サッカーボールがフィールドから出てるか出てないか判定するゲーム作ってみた」という一言とともに、実際にゲームをプレイしている動画のツイートを発見しました!非常にタイムリーで興味深いゲームですね。まるでスペイン戦での、VAR判定時のドキドキ感が蘇ってくるようです……。

ツイートのリプ欄には「天才」「仕事早すぎ」といった絶賛の声が続々と寄せられ、執筆時点で8.1万いいねが付くなど盛り上がりをみせています。

・この時事ネタ、センスありますね!面白い物見れました、ありがとうございます!

・めちゃ難しくてわろた。

・アジア圈では好評、ヨーロッパ圈では不評www

・審判の研修に導入してほしい笑

制作者さんインタビュー

image:pixabay

制作者のZAWA WORKS(@zawa_works)さんにお話を伺いました。

■プロフィールを教えてください。

妄想実現家 ZAWA WORKS です。モテない人たちの妄想を叶える装置の発明をしています。※過去の作品をまとめた動画もございますのでご覧ください。※発明品は主に TikTok に投稿しており、12/8 現在でフォロワー4.4 万人、総再生回数 220 万のアカウントに成長しています。

■ゲームを制作されたきっかけは?

日本代表の試合は観ていたあとに、日本代表の海外メディアからの評価が気になり、海外の記事や Twitter アカウント、TikTok アカウントを⾒ました。

 

するとイギリスやドイツ、スペイン、アメリカなど様々な国が三笘選⼿が蹴ったボールが、フィールドから出ていたかどうか熱く議論していました。これほどW杯で注目されたプレーを元にゲームを作ったら、皆が面白がってくれると思い開発をしました。

 

また、普段から時事ネタをもとにプログラミングや電子工学を用いた作品を開発・公開していた経緯もあります。例えば、エヴァンゲリオンの劇場公開時期でみなが Twitter のネタバレを忌避していた時に、「エヴァのネタバレを防ぐ装置(TwitterTikTok)」を発明しました。この発明品は TikTok で1万いいねを獲得しました。

■このゲームを実際に体験出来たり、ダウンロードしてプレイ出来たりしますか?

はい。こちらのリンクから体験できますので、ぜひプレイしてみてください。

■制作期間やゲーム制作にあたりこだわられたところなど教えてください。

12/2(金)の夜に約5時間で制作しました。こだわったところは、カメラのアングルです。最初のアングルはボールが外に出ているように見える横からの視点にして、解答後はそこからボールを真上から見るようにカメラ位置を変えてから、ズームさせています。このカメラの動きを、ユーザが見ていて気持ちよく感じるように、調整しました。そしてボールの動きは、3D モデルを探す時間や実装する時間をなるべく減らしたかったので、なるべく少ない3D モデルでゲームを成立できないか考えました。

 

そのときボールが動いていれば「ボールが画面に出てきた方が内側」、「ボールの進行方向が外側」だとわかると気づきました。そうするとサッカー選手やゴールなどの 3D モデルが必要なくなり、「緑のフィールド」、「一本の線」、「サッカーボール」の 3 種類の 3D モデルだけで、ゲームが成立できました。このアイデアを思いついたときはものすごく感動しましたね。

 

難しかったところとして、Web に公開できるようにビルドするのに時間がかかり苦労しました。制作自体は時間がかからなかったものの、Web で公開できるような形にビルドしようとしたがバグが出てきてしまいました。何度もバグの原因を調べましたが、どの記事を参考にしてもバグが直らず、約3 日経過してしまいました。

 

結局、Web での公開を諦めて、スマホアプリとしてビルドしたものを Twitter で公開しました。そのあとに「Webへのビルドができない」とツイートしたら、ある⽅から「Unity を最新版にしてみてください」とアドバイスをいただき、Unity を最新版にしたら、何の問題もなくビルドできホッとしました。一方で「これがなければもっと早くツイートできたのに
……」と嘆きましたね。

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■W杯は観戦していましたか?日本代表のご活躍をどう思われましたか?

毎回W杯は観ています。日本戦のみならず基本的には全試合観ていますね。もちろん今回、日本代表を応援していました。同世代の選手が多かったので、彼らの活躍が楽しみでした。

 

好きな代表選手は、鎌田大地選手です。J リーグ時代から彼のプレーを見ていて、パスの技術が印象的でした。ドイツに行ってからはパスだけでなく、自らも得点を取りに行くストライカーになり期待していました。

 

また、上田綺世選手も気になっていました。というのも彼は同じ高校の⼀つ下の後輩なので、母校の誉れとして活躍してほしいと応援していました。

 

これほどこのゲームに注目が集まったのも、それほど多くの方々が日本代表の方々の活躍に胸躍らせていたからだと思います。勇気と感動をありがとうございました!

■大きな反響がありますが、今の心境は?

リベンジを果たせて嬉しいと思っています。

 

僕は主にTikTok に作品を投稿しているのですが、あまりTwitter では投稿をしません。それはTikTok のメインユーザである高校生や大学生が僕の作品を高く評価している一方で、TikTok より高い年齢層がいる Twitter では評価されていなかったからです。そのため、自分のことをTwitter では評価されない人間だと思い込んでいました。

 

実際にあったエピソードとして、とある自分より上の世代の方が、僕のことを作品自体ではなく SNS での影響力で評価してきました。そのときに TikTokでのフォロワー数・再生数を話しましたが、その方がTikTok を使っていないためあまり関心をもってもらえなかったです。挙句の果てに「それは Twitter でいうとどれくらいの影響力なの?」と言われてました……。プラットフォームの違いだけで自分が「周りから面白くないと思われている」と評価されることが悔しかったですね。

 

それが原因で「自分はこういう世代に評価されるものは作れない」と思い込み、Twitter から逃げました。だからこそ今回のようにここまで Twitter で反響がもらえることに驚いています。Twitter にも自分を評価してくれる方々がたくさんいるとわかって嬉しかったですね。そして、また上の世代の方に会ったときは、このツイートを名刺に自分の面白さを伝えていきたいと思いました。

ZAWA WORKSさんお忙しい中、興味深いお話をしていただきありがとうございました。

最後にZAWA WORKSさんに今後の夢は?と問いかけたところ「実際に僕の作品に触れて体験してもらうために、コンスタントに自らの展⽰会を開催しています。2020年に原宿で初個展を開催しました。今年の12⽉にも大阪で展⽰会を開催予定 です。2年以内に海外への出展を予定しているのでこの活動を拡大していき、ゆくゆくは自分の発明品だけで武道館を埋めてみたいですね。

また、今年のクリスマスシーズンには「バーチャルリアジュウ展」と題して、「ほとんどリア充」になれる装置の展示会を開催予定ですので、ぜひお時間がある方は足を運んでいただきたいです。」と語られていました。

勢力的にご活躍の場を広げられているZAWA WORKSさんから今後も目が離せませんね!また素敵な作品にお目にかかれるのを楽しみにしています!

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取材協力:ZAWA WORKS(@zawa_works