
image:秒刊SUNDAY
昨日はクリスマスということで多くの家庭が楽しくクリスマスを過ごしたことでしょう。いやいや、本番は24日のイブなんだから25日は消化試合だと言う方も多いのかもしれません。そんなクリスマス真っ最中、とんでもない怪文書がネット上に出回っていることが明らかになりました。
出回っている情報
出回っている情報としては、『自分の西暦の生まれた年と年齢を足したらちょうど2020になる』というものです。
自分の生まれた西暦を調べるには現在の西暦から年齢を引けばOKです。例えば今年30歳であれば、2020−30で西暦は1990年となります。
で、その1990と年齢の30を足せば・・・おお!確かに2020です。しかもこのウルトラミラクルな奇跡は、1000年に一度ということです。
情報の発信元は、エジプト出身のタレントのフィフィ
今日は、誰もが自分の西暦の生まれ年と年齢を足したらちょうど、2020になる日なんですって。そして、次に世界中の人が同じになるのは1000年後だそうです。今は大変な時期ですが、そんな日に、世界のみんなが幸せになれることをお祈ります。
— フィフィ (@FIFI_Egypt) December 24, 2020
この情報が一気に拡散し11万いいねを獲得しております。とはいえよくよく考えれば、この方式に一つの疑問があるわけです。本当に1000年に一度なのか。ということで次年度も計算してみましょう。
次年度も1000年に一度になる?
さて次年度も計算してみましょう。情報が正しければ、2020にはならないのです。
次年度は2021年、2021−30=1991。これに30を足せば・・・2021。2020にはなりません。
よくよく考えれば、生まれた年に年齢を足せば現在の西暦になるというのは、実に当たり前の話ではありますが「2020になる」という条件は確かに、1000年に一度どころか、おそらく一生ないでしょう。
さしずめ、来年であれば「2021になる」という条件をつければ、同じような仕組みが成立するわけで、もっと平たく言えば
「今年は1000年に一度の2020年」
「一生に一度の2020年」
「2度とない2020年」
と言っているようなものであります。
言い方や表現を変えることで、あたかも違った意味合いになるような原理を心理学では「リフレーミング」といいますが、その一環ではないかと思われます。