転売ヤー御用達だったゲームフィギュア「amiibo」が、あまり転売されなくなった理由とは

amiibo

2014年12月に販売を開始して以来、常に品薄となるほどの人気を博してきたamiibo。一時期は新作が発売されない時期もありましたが、現在はコンスタントに新作が発売されるようになりました。そしてamiiboといえば「転売ヤー」による被害が顕著で予約もままならないほどだったのですが、ここへ来てようやく転売が減少傾向に。転売ヤーが激減した理由とは。

amiibo転売が減った理由1「再販が激増」

「転売ヤー」を撲滅する方法、それは市場に潤沢に出回ること。基本的にはコレクター商品と化しているamiiboなので、販売個数の割には中古に出回ることが少なく感じました、転売ゴミは別として。長年再販を希望されている方が多かったのですが、任天堂がようやく重い腰を上げて一気に再販が始まりました。

各店舗では懐かしいamiiboが店頭に並び、フリマサイトでは過去のamiiboが全く売れない事態となっています。転売ヤーが諦めるまで数を増やす。これが基本中の基本なのですが、数年遅かったという感じです。

amiibo転売が減った理由2「値上げによる転売の難しさ」

amiiboは種類にもよりますが、元々は1,320円(税込)の商品でした。編みぐるみなどの特殊なものは価格が違いましたが、それ以外は明らかに原価が高そうでも安そうでも1,320円が基本だったんですよね。それが過去のamiiboはほぼ1,980円、新作の多くは2,200円と大幅値上げされています。

これによって、一時期は1,320円で強奪した商品を2,000円以上で売る転売ヤーが続出(詳しくはこちらの記事を御覧ください)することになりました。しかし、過去の在庫がなくなったことで状況は一変。仮に1,980円で購入したものを3,000円で転売しようとしても、ほぼ無意味な状態になりました。

これに関しては賛否両論で、確かに転売は防げたのですがあまりに高いんですよ……amiiboは質がいいものが多くありますが、それでもフィギュアとして考えれば1,320円でも高いというのが本音。NFCチップの原価や昨今の物価上昇を考えても、1,500円くらいが適正かなとは思いました。

amiibo転売が減った理由3「amiiboの衰退」

すっかり転売ヤーの肥やしとなってしまったamiibo界隈。それに追い打ちをかけたのが先述の大幅値上げで、同じ商品が実に50%の値上げ。これをゲームに例えると、ポケモン(スカーレット・バイオレット)の定価が6,578円から突然9,867円に予告なしで上がるようなもの。値上がりしてから買おうと思う人など、当然少なくなります。

更にはamiibo対応のゲームも少なくなっている上に、使用した際の効果も今ひとつ。例えばそのキャラクターが使えるようにでもなればいいのですが、実際はアイテムが多く手に入る程度の効果しかないゲームがほとんど。そのため、amiibo自体が売れなくなってきているのは間違いありません。

また、彩色や造形も過去に比べて明らかに手抜きされているのが目立ちます。価格は1.5倍以上でクオリティが下がっているのですから、amiiboの人気が底になってきているのは当然のことでしょう。元々は1,320円で売られていたスプラトゥーンシリーズのamiiboも、2,200円になった上で下記のような感じに……あまりに残念です。

需要がなくなれば転売が減るのは必然、おそらくamiiboの転売ヤーは今ごろポケモンカードゲームの転売に夢中になっていることでしょう……どっちにしても転売ヤーはクソキモいけどな!

市場に潤沢に出回る、値上げによって転売ヤーの旨味が減る、amiibo自体の需要がなくなってきている。それらの要因によって、転売ヤーが手を出しにくくなり結果的に販売店で買いやすくなっています。ただし、50%にもなる大幅値上げは、消費者のamiibo離れを起こしていることも事実。

amiiboマニアだからこそ言いたい!とにかくamiiboの「質」を上げた上で、1,320円とまではいかなくとも1,650円に戻すべきかと。マニア向けのニッチな商品にしたいのであれば、別に今のままでも良いと思うのですが……。

【amiibo(アミーボ)】・・・ゲーム機本体や対応コントローラーにかざすことで、ゲーム内にキャラを登場させたり追加アイテムがもらえたりするフィギュアやカード。モンハンストーリーズ2では重ね着装備や、お得なアイテムを手に入れることが可能。

source:任天堂ホームページ