圧巻!「軍鶏のアルミホイルアート作品」に魅了される人続出!制作秘話を聞いた

image:箔屋スフィカ(@hakuya_89)

アルミホイルといえば、食品を包んだり、魚のホイル焼きにしたり、鍋の落しぶたに使用するなど調理の際に活用でき、便利ですよね。そんなアルミホイルですがTwitterにて、箔屋スフィカ(@hakuya_89)さんがご投稿した「軍鶏のアルミホイルアート作品」が反響を呼んでいます。それは躍動感や生命力も伝わってくる超絶カッコいい作品でアルミホイルの概念を覆すあまりにもすごい作品なのです。今回は制作秘話を伺いました。

軍鶏のアルミホイルアートに魅了!

「どこに出してもどんな人に見せても必ずアルミホイル!?と驚かれる作品」といった一言と共に、作品の動画が掲載されたツイートを発見しました!アルミホイルで出来ているのにも驚きますが、どの角度から作品をみても、手を抜かないこだわりが詰まっており素晴らしいですね。近くでずっと見ていたい程、圧巻の完成度です。

箔屋スフィカさんの作品には、「すご過ぎる」「本当にアルミホイルで出来ているの」「カッコいい」といった絶賛の声が寄せられ、注目を集めています。

制作者さんインタビュー

image:箔屋スフィカ(@hakuya_89)

制作者の箔屋スフィカ(@hakuya_89)さんにお話を伺いました。

■プロフィール・制作歴を始められたきっかけを教えてください

ーーアルミホイル (アルミ箔 )のみを使用し造形作品を作る、自称『ホイルモデラー』です。中学生の頃からアルミホイルで造形をし始めました。現在47歳です。 おにぎりを包んでいたアルミホイルで、丸めているうちに思い通りの形にならないかと工夫し、独学で技法を極め造形作品を作り始めたのが創作のきっかけです。2013年の作品展から、本業とは別で作家活動開始し、その年にテレビや新聞で取り上げられました。

翌年、アルミホイルアートを教えて欲しいと講師依頼が入るようになり、ワークショップを様々な場所で開くようになり、現在、Twitterなどで新作を続々公開中です。創作作家では珍しいアルミホイルだけで造形する作家として、活動を継続しています。

■アルミホイルアートの魅力とは?

ーー折り紙で言えば銀や金は特別なイメージがあるように、キラキラした金属光沢が魅力です。アルミホイルはそのきらびやかさを手軽に活用できる素材だと思います。見た目のみならずその便利さも素晴らしく、創作時に手で千切れる為安全に扱えます。しかもアルミニウムが元来持つ金属イオン由来の『殺菌作用』があり、食品を包めるほど清潔です。

丸めれば思い通りの形になるその性質から『粘土ほど自由性は無いが、折り紙のように折り方を知らなくても感覚で扱える素材』と言えます。 極力接着剤やテープを使わなくても形になる遊び方を開発したので、作品とともにその魅力と楽しさを伝えていきたいですね。

■軍鶏(しゃも)の作品ですが、制作時間を教えてください

ーー酉年の年賀状に載せる予定で作り始めたのですが……予想以上の難しさと凝り性である性格が災いして年賀状に間に合いませんでした。10月から作り始めたのに翌年の1月末に完成しました。 制作期間は自身の作品では最長の3ヶ月です。

■どのように制作されているのでしょうか?

ーーアルミホイルのシワを伸ばしたり、棒状にしたり、磨いたりしていき、出来たパーツをねじる、丸める、結ぶなどして組み上げました。 現在持てる技術の全てがこの1作品に集約されています。

image:箔屋スフィカ(@hakuya_89)

■材料・制作する際に使う道具はどのようなものを使われていますか?

ーー材料は家庭用のアルミホイルのみです。他作品では色付けにチョコの包み箔を使用する場合もあります。 道具の一部として紹介できるのは『机』です。シワを伸ばす時に必ず平面が必要になります。押し付ける事で作品の表面を慣らし、仕上がりを美しくしています。 組み上げるのは手のみなので、その意味では『手』が一番の道具ですね。

■軍鶏の作品はどれくらいのアルミホイルの量を使われたのでしょうか?

ーー作品の大きさは高さ30cm程度です。使用材料は正確に把握できていませんが、25cm幅、長さ16mの家庭用アルミホイルを15本ほど使用しています。

■軍鶏の作品で一番こだわられたところは?

ーー仕上がりの美しさや完成度から、どんな年代の方にも「これはスゴイ」と評価される作品です。難しいのはこの完成度を接着剤やテープに頼らず、ねじる、丸める、結ぶなどの技を駆使しアルミホイルのみで表現していることですね。そこが自信作である理由です。1枚1枚全てに羽毛の羽弁を表現し、どの角度から見ても鳥の美しさを堪能できます。 爪先から脚の力強さ、目の輝きにもぜひ、注目して欲しいです。

■いいねやRTされることについて心境は?

ーーTwitterでの評価はもちろん嬉しいのですが、立体物である以上『生で作品を見た時』の感想をいただけるのが一番嬉しい瞬間です。 SNSでの情報拡散と共に展示機会も増えると嬉しいですね。

image:箔屋スフィカ(@hakuya_89)

■今後の夢や作りたい作品は?

ーー夢は『アルミホイルアートを文化として定着させる』ことです。これほど優れた素材が、造形界隈ではかさ増しの下地材としてしか浸透していないのです。素材の魅力をその限界にチャレンジした作品を通じて「アルミホイルだけでもここまでできる」と既成概念を崩すのが目標です。

また、アルミホイルはアルミニウム。遊んだあと不要になった作品はリサイクルできるようなシステムも構築できれば、持続可能な世界の一助になるかも知れません。アルミニウム業界にも広く知られ、世の中を動かせたらと願います。今後作る予定のもの、作りたいテーマは『メカ(ロボット?)』でしょうか……。今まで何度もチャレンジはしたものの、未だお見せできるレベルにはまだ達していません。 完成したら軍鶏を超える代表作になるかも知れませんね。

箔屋スフィカさん、お忙しい中、アルミホイルアートの世界を知れる、心躍るようなワクワク感を感じるお話をしていただきありがとうございました。

今後も箔屋スフィカさんの創作するアルミホイルアートの作品に驚きと感動をいただけるのを楽しみにしています。また、ロボットの完成も今から心待ちにしております!

アルミホイルといえば、実は光沢面が「裏」!?衝撃的な主張も気になりますよ。

取材協力:箔屋スフィカ(アルミホイル創作)(@hakuya_89