8月2日からSuicaやPASMOカードが半導体不足で販売中止、半導体不足の理由とは……

Suica

東日本旅客鉄道(JR東日本)など各社が、Suica、PASMOの販売休止に踏み切りました。理由は半導体不足ということで、販売再開の目処がたたないということも発表されています。定期券などは引き続き発行されるようですが、おサイフケイタイ(モバイルSuica) に対応していないスマホを利用している方は、今のSuicaを手放さず利用するしかなさそうです。

8月2日より、Suica、Pasmo販売中止

半導体不足によるICチップ不足で、SuicaとPASMOが販売を中止する事態となりました。記名式Suicaは6月から既に販売を取りやめており、解消の目処が立たないことから中止に踏み切ったようです。定期券や小児用カードまで販売できなくなったら困りますからね。

各社は「モバイル」の利用を進めておりますが、手持ちのカードは当然ながらそのまま利用できます。

Suica やPASMOカードが生産できなくなった理由

半導体不足からICチップを生産できなくなったというのが、今回の販売中止に関する理由。さて、そうするとなぜ半導体不足が起こったかということになりますが、その理由がここにありました。

経済紙などでは大きく報じられていましたが、パナソニックの半導体事業が台湾の企業に売却されています。

2020年9月1日にパナソニック株式会社(当時の社名。以下、弊社)の半導体事業は、Nuvoton Technology Corporation(以下、Nuvoton)へ譲渡され、ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社(以下、NTCJ)が製造し、弊社を通じた販売を継続して参りました。
今後は販売についてもNTCJ(海外はNuvotonグループ)及び代理店・代行店へ順次切替して参ります。
これに伴い2022年9月30日にて、弊社Webサイトでの半導体商品の掲載を終了致します。

引用:パナソニック「半導体商品掲載終了」のお知らせ

ちなみに交通系ICのチップをパナソニックが作っていたというのは「ファクト」であり、実際にパナソニックのホームページにも、市村産業賞の功績賞を受賞したことも掲載されています。

パナソニック株式会社は、「交通系ICカードに幅広く普及した低消費電力強誘電体メモリの開発と実用化」の功績に対し、公益財団法人 市村清新技術財団より、第51回市村産業賞の功績賞を受賞し、4月12日に贈呈式が行われました。パナソニックとして4年ぶり20回目の受賞となります。

しかし、受賞からたった1年で同部門を海外企業に売り渡すとは……松下幸之助さん、どう思っていらっしゃるんだろう……。

参考:パナソニック「市村産業賞功績賞を受賞」

駅員さんに話を伺いました

駅には「Suicaカードの販売を一時中止」する旨の案内。

8月1日の23時、まだSuicaカードは買える状態でした。

駅員さんに話を聞いたところ、ほとんど問い合わせは来ていないとのこと。「既に持っていらっしゃる方がほとんど」「モバイルが普及している」「2日以降は問い合わせがあるかもしれない」ともおっしゃっていました。

これから新しく「交通系ICカード」を発行する方、意外と少ないのかもしれませんね。確かに筆者もビックカメラのSuicaカード持っているし、モバイルSuicaで事足りるし……といった感じです。

source:Suicaトップ「JR東日本」