クソ野郎の「クソ」は強調の意味があり、名誉毀損にはならないと裁判所が認める

大石あきこ

「クソ野郎」と言われて腹が立たない人がいるでしょうか……。れいわ新選組の大石晃子議員がジャーナリストの山口敬之氏に名誉毀損として訴えられていた裁判、異例というか目を疑う判決が出ました。なんと「クソ野郎」は名誉毀損には当たらないというのです……ウソだろ?

裁判所「クソ野郎は問題なし!」ほんとかよ?

れいわ新選組の大石晃子議員が元TBS記者でジャーナリストの山口敬之氏に名誉毀損で訴えられていた件。

「1億円超のスラップ訴訟を伊藤さんに仕掛けた、とことんまで人を暴力で屈服させようとする思い上がったクソ野郎」

これだけではありませんが、今回トレンドになっている「クソ野郎」に関する大石議員の発言は上記のとおり。そのうえで、山口敬之氏の逆転敗訴が決定=「クソ野郎」は侮辱に当たらないということが裁判で証明されてしまいました。

何がすごいって「クソ野郎」発言は問題ないと裁判所が認めたところなんですよ。大石氏の山口敬之氏に対する発言に関して、裁判所が次のように判断するのってあまりに下品すぎます!

「クソ」という言葉自体が「クソ忙しい」のように強調の意味などで使われる場合もあるとした。

元海上保安官の一色正春氏は「世の中には良いクソと悪いクソがあるようで、それを都合よく使い分ければお咎めはないそうです」とポストしていました。

「クソ野郎」が許されてそれが飛び交う世の中……

信じられないことですが、この「クソ野郎」を党の代表がSNSで使用することに「賞賛の声」が上がっているのです。こんな汚い言葉を使う党代表、おそらく与党なら大手マスコミなどから袋叩きにあうことでしょう。

超有名弁護士様の紀藤正樹氏によると、前提に文脈があることを踏まえているからOKだそうです。例えば「犯罪者に対してならクソ野郎と汚く罵っても罪には問われない」ということですね。単純罵倒句が多いX界隈ではダメだという、非常に偏った判決だということは理解できました。

他人に対して投げつける「クソ野郎」のクソは、クソ忙しいのクソと同じような意味とも取れるという画期的な判決。相手に非がある場合は「文脈に気をつければ」こんなに汚い言葉を投げても問題ないと弁護士様もおっしゃっています……本当にイヤだな、こんな「クソみたいな」世の中。

上級国民と揶揄された山口敬之氏を擁護する気は毛頭ありません、ただ政党の代表が「クソ野郎」とSNSで発信しそれが許されて賞賛する世界……これ、みんなの望んでいる世界なんですかね。