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出木杉が「劇場版ドラえもん」のスタメンになれない根本的な理由が判明してしまう

映画ドラえもんといえばこの時期の風物詩的なものでありますが、毎回テーマは違うにせよ、出演するキャラクターは同じで、ドラえもん・のび太の主役に加え、しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫が定番です。それプラス脇役として、ママ・パパと学校の生徒が出演することはありますが、あのキャラクターはなぜ劇場版ドラえもんでスタメンになれないのかという声はネットでも数多く聞かれます。

出木杉とはどんな人物なのか。

そもそも出木杉とはどんな人物なのか。一般的に公開されている設定としてよく知られているのが、のび太のクラスメートで5年生、本名は「出木杉英才」。学業優秀・スポーツ万能・容姿端麗のパーフェクトな優等生。同時にのび太のライバルにもなりやすい。

あまりに優秀なため、周囲のお友達からも距離を置かれ、ジャイアンでさえも出木杉に対し恐れをなしているほどです。

劇場版ドラえもんに何回か出演するも・・・

劇場版ドラえもんに「出木杉が出ない」という声もありますが、実は何回か登場しております。ただし漫画ではシーンがあるのにカットされていたり、冒険ものではなく、ドキュメンタリーモノの大人での登場という限定的なものです。

・ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜
・映画『のび太の結婚前夜』
・映画『STAND BY ME ドラえもん』

最新版『映画ドラえもん のび太の月面探査記』で、スタメン落ちの理由がついに判明!

さてそんな中、劇場版では超激レアのキャラ出木杉が最新版の映画に登場します。とはいえ色々とネタバレも含むのでふわっと紹介しますと、のび太が月にうさぎがいるという夢のような発言するも、出木杉はいつもの正論で玉砕。夢も希望も失わせてしまいます。

それもそのはず、出木杉は、どうやら「科学」は信じていても「魔法」に関しては真っ向から否定。その理論で言えば、月にうさぎがいるなんていう空想話は、科学的にありえないとのこと。

つまり、彼のポリシー上、現代の科学的ではありえない「ドラえもん」のような世界を信じることは到底不可能なわけです。

そして、この瞬間のび太は出木杉との距離を必然的に置く形になります。

出木杉が登場すると、頭良すぎて物語が成立しなくなる以前の問題

なかなか劇場版の出演の機会ののないせっかくのチャンスを、出木杉はのび太という面接官によって出演できないこととなってしまい、結局いつもの気の合う「しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫」というメンバーになってしまいます。

劇場版で出木杉が出演すると『パーフェクト過ぎて物語が成立しない』のではないかという声もありますが、それ以前に彼は、ドラえもんという存在を否定しており、どちらかといえば「部外者」であるのです。

そう、彼にパーフェクトな才能を発揮して頂く前にまず、ドラえもんの世界を理解し、そして認めていただく事が前提にあるはず。

例えば、ドラクエで言えば強いモンスターを仲間にすれば当然攻略が有利に進む。ところがその強いモンスターを仲間にするのは並大抵の努力とお金では解決しない。したがってまず彼を仲間にしなければ、パーフェクトな力は発揮してくれないので、そこをまずクリアする必要があることを今回の映画では気付かされるのです。

ただし、出木杉は「ドラえもん」の存在をもちろん知っており、過去にはひみつ道具でタイムトラベルもしておりますので、信じないとはいえ、彼らの存在を容認せざるを得ない状況にあるのは事実です。

出木杉は映画では不要なのか?

とはいえ、出木杉の言うことはまさしく正論であり、紛れもない事実であり現実。我々はそんな事実と夢のギャップに胸をときめかせるのであって、そのギャップを感じるために、あえて「現実」に戻してくれる人物が必要です。

それが「出木杉」であったり「ママ・パパ」という非常に身近な人物であるのかもしれません。

言うならば「出木杉」はある意味「我々」の代弁者であり我々でもあるのかもしれません。

そういった意味では、ドラえもんには必要不可欠な人物でもありますが、この路線を踏まえると将来スタメンに加入することは難しく加えるべきでもないのかもしれません。

サザエさんにおいては、タマに関する都市伝説が話題になりましたが

何はともあれ、重大で嫌われ役を担っていただき本当にありがとう。出木杉君。