「目」を入れたダルマがまるで命を宿したよう……制作秘話を聞いた

image:今井完眞(@sadamasaimai)

倒れてもひとりで起き上がれ、必勝祈願の縁起物としても有名な「達磨(ダルマ)」。願掛けの際にダルマの目入れをしますが、心の目の開眼や入魂という意味があると考えられています。そんなダルマですが、Twitterにて今井完眞(@sadamasaimai)さんが、ご投稿された「目を入れたダルマ」が話題を集めています。それは、リアルで美しい色の目!目を入れたダルマは、命が宿ったように感じられ、今にも動き出しそうです。今回は制作秘話を伺いました。

目を入れたダルマが圧倒的存在感!

陶器のダルマに、ガラス製の目を入れたというツイートを発見しました。赤くて美しいダルマに本物さながらの目を入れた姿は、何ともいえない圧倒的存在感を放っていますね!目が離せないほど見入ってしまいます。

ツイートのリプ欄には、リアルで迫力がある、動き出しそうで怖いという声もある一方で、ダルマの可愛らしさに魅了される声、願い事が無事に叶ったのかな?という声などが続々と寄せられ注目を集めています。

・曇りなき眼で世界を見つめるのですね。

・いっぱい並んでる中にこっそりひとつ混ぜてほしいですね笑

・生命感みなぎる!

・人が入ってますよね……!

制作者さんインタビュー

image:今井完眞(@sadamasaimai)

Twitterの投稿者であり、陶芸家の今井完眞(@sadamasaimai)さん(以下、今井さん)にお話を伺いました。

■ツイートを見せていただきましたが、生き物の陶芸を作られることが多いのでしょうか?

ーーはい。メインのモチーフは生き物です。過去にはカニ、インコ、ツノガエル、タコなども制作しました。ダルマは数点しか作っていません。その他、下記の写真のように器なども制作しております。

■ダルマに目を入れようと思われたきっかけは?

ーー大学の解剖学の授業でレポートがわりに作品提出という機会があり、ドクロのダルマと目玉を作って提出したのが始まりです。作ってみると、さすがに気持ちがわるかったので、次のグループ展の際に「ダルマに目を入れる」という部分を残して、顔は普通に作ることにしました。 今回は義眼ダルマとして2点目です。

■目を入れたダルマはどのように作られていますか?

ーーダルマは陶芸技法で手捻りです。陶器はだいたい12%ほど焼くと収縮しますので、焼成後に義眼(アンティークのガラス製)をはめ込むのが難しいです。まだ試行錯誤が必要ですね。

image:今井完眞(@sadamasaimai)

■いいねやRTされるなど、大きな反響がありますが、どのような心境でしょうか?

ーー正直、肩の力を抜いて作った作品がバズったので意外でした。普段作っている物と技法を比べると断然簡単です。

■今後の夢や作られたい作品があれば教えてください。

ーー陶という素材でできることは、何でもやってみたいですね。

今井さん、お忙しい中お話いただきありがとうございました。

今井さんの過去に作られた作品の数々は、力強さや表現力の豊かさ、躍動感なども伝わって来る素晴らしい作品です。ぜひ、今井さんのTwitter(@sadamasaimai)でご覧ください。新作も心待ちにしております!

目といえば、スフィンクスが目を閉じた信じ難い写真も衝撃的ですよ!

Source:今井完眞(@sadamasaimai