圧縮効果と言う言葉をご存知でしょうか。写真カメラマンであればよく知られた撮影方法だが、ようは、遠くから遠近感関係なく写真を撮影することで、平面上に無数の物体が並んでいるかのように見える効果。実際は平面ではなく3Dですので、人と人との距離感はあるわけですが、それがないように見える技法。この方法は、もっぱら人が密集しているかのような撮影に使われます。
圧縮効果の例
2度目の #緊急事態宣言 が出てから一夜明けた8日朝、品川駅前で #通勤 風景を取材。
記事の通り、ほぼ変わっていない印象。いきなりテレワークは難しいので、変わるとしたら週明けかなと思います。宣言から一夜、通勤風景ほぼ変わらず 遠い出勤7割減 https://t.co/7lipPOMO5L #新型コロナウイルス pic.twitter.com/ptKJxzMXas
— 西畑志朗 Shiro Nishihata📷 (@NSHT_46) January 8, 2021
今回はあくまで技法の紹介であり、圧縮効果を否定するという趣旨ではないが、昨今コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言がだされたものの、街には人が多く出歩いているというニュースはよく耳にする。
その際に使われる写真や映像がこの「圧縮効果」であり、上記記事のように人が溢れているかのような写真が撮影されます。
もっぱらこの撮影を行うために、特殊なバズーカーのような望遠レンズを構えたカメラマンが品川駅によく居るのを見かけます。
今朝はまた大量だな。 pic.twitter.com/aXLjsfuRPT
— amixmako@未定 (@amixmako) January 7, 2021
圧縮効果を使わずに撮影することはできないか
ということで本題に入るが、今回手持ちのスマホのカメラで圧縮効果を使わずに撮影することはできないか。それを考えてみたのだが、結論からすればそれは可能である。
上記はいつもの品川駅の写真であります。見た感じではありますが、ちらほらと人がいます。ただし物凄い混んでいると言う状況では有りません。
この状況下、撮影されたものがこちら。
これは、かなりの人混みが撮影できました。
方法としては、極力スマホの「電子ズーム」機能を使い、奥の割と混んでいそうな箇所をピンポイントで撮影。その後、上下のスカスカな箇所を「トリミング」。
すると上記の人混みが撮影可能。ポイントとしては極力ズームを使うということで、結果やっていることは圧縮効果と何ら変わらないのかもしれない。
結論からして、撮影方法で書き手の意図はいくらでも制御できてしまうということです。そういった意味合いでは写真というのはかなり重要な素材になるわけですが、一般的に考えて、普通の人がそれを見破ることはできない。
それをどう見るか、どう考えるかは人それぞれであり、やはり知識と経験の差になってくるだろう。
今回の件を、ぜひともご承知おきいただきたい。