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簡単?それは誤解!正方形の1辺の長さを求める問題がかなりムズイ!


同じ大きさの正方形を図のように重ねました。点線で示されているのは正方形の対角線です。辺の一部分の長さが5㎝となっている部分があります。また、色を付けた部分の面積は16㎠です。色を付けた部分の面積と一部分の辺の長さがわかっているだけです。正方形の1辺の長さを求めたいのですがそれは可能でしょうか。あなたならどのようにして求めますか。




正方形の1辺の長さを求めるには、わかっていることが少なすぎるような気がしませんか。でも答えはちゃんと出ます。いろいろと考えてみてください。

色を付けられた部分に対角線を延長して補助線にしてみます。補助線を引いたことにより、図の中に3つの三角形が現れました。3つの三角形の角の大きさや辺の長さに着目してみてください。

a+b=90° c+b=90°ですから、a=cということがわかります。d=45°ということもわかります。緑色の三角形と赤色の三角形について、もうひとつわかることがあります。

わかりやすいように、2つの三角形を取り出してみました。下の図のように、2つの三角形には長さの等しい辺があります。ということは、この2つの三角形は合同です。つまり、2つの三角形の面積が等しいということがわかります。

最初に示されていた色の付いた部分の面積は16㎠で、赤色と青色の三角形でできています。

上の図から、(赤色の三角形の面積)+(青色の三角形の面積)=(緑色の三角形の面積)+(青色の三角形の面積) であることがわかります。

(緑色の三角形の面積)+(青色の三角形の面積)=16㎠ であることがわかりました。この三角形について考えてみます。

緑色と青色でできている三角形は、正方形の4分の1の大きさであることがわかります。

正方形の面積は64㎠(16×4=64)です。
(正方形の面積)=(1辺)×(1辺) ですから、この正方形の1辺の長さは8㎝ということがわかります。

- 答え

正方形の1辺の長さは、8㎝です。

いかがでしたか。図の中に合同な三角形があることに気付くことができたでしょうか。与えられた面積から辺の長さを求めていくという少しばかり手間のかかる問題でした。5㎝という辺の長さを提示していましたが、この問題を解くときに5㎝は使いません。5㎝という値を使わなくても良いということに気付くことも要求される問題でした。

(秒刊サンデー:わらびもち