猫じゃない!ライオンの子とサッカー観戦!パレスチナのサッカー競技場で羨ましい光景が目撃される

アフリカの草原や砂漠ではあるまいし、まさかサッカー観戦に行った先で本物のライオンの子に遭遇するとは誰も思わないだろう。日本ではスタジアムにペット同伴でサッカー観戦しに行くなんてちょっと考えられない事だが、どうやらパレスチナではペット同伴でのサッカー観戦も問題ないらしい。たとえそのペットがライオンの子供だったとしても、だ。

パレスチナのサッカーファンの間では既に有名になっているかも知れないが、どうやらパレスチナのガザ地区リーグ、それもShabab Rafahとライバル・チームのEl-Sadakaの試合の日には、ライオンの子供がサッカー観戦にやってくるそうだ。
ライオンと言えば、まだ子供とはいえ猛獣である事には違いない。しかしこちらの写真でも明らかな通り、まるで猫の子の様に大人しく人間たちに混じってサッカー観戦をしているのだ。しかも試合終了後には、同じくサッカー観戦に来ていた子供たちと遊んで帰るというのだから驚かされる。
―ペットとして動物園から買い受けたライオン
実はこちらのライオンの子、6人の子供を持つ父親であるAl-Jamalさん(54)がガザ地区にあるラファフ動物園から買い受けた2頭の子ライオンのうちの一頭なのだが、餌代を工面するのが困難になった動物園が、このライオンの子供たちの様に「ペット」として動物園の動物たちを、一般民間人に販売し始めているというのだ。
生後2週間からこちらのライオンをペットとして家で飼っているAl-Jamalさんは、「このライオンたちは普通に家の中のベッドで寝るし、家の中で餌を食べるし、サッカーはするし、まるで本物の子供たちの様に家の中で暮らしているよ。」と述べている。
イスラエルによる空爆がなされているガザ地区、それによる被害は人間だけではなく動物たちにも及んでいる。地域全体の経済が悪化している為に動物園の収益は激減し、このままでは動物たちに十分な餌を与える事ができない。故に一般民間人に猛獣を販売するという驚くべき行為がなされている訳だが、他にもエジプトへと密輸されている動物たちもいると言う。
ライオンの子は確かに愛らしい姿をしている。だが、いくら動物園で生まれたライオンであるとはいえ、もしかすると彼らの中の野生がいつか目覚めてしまうという恐れも十分過ぎるほどある。人間と動物双方にとって何らかの悲劇が起きてしまう前に、ガザ地区の動物たちに援助の手が差し伸べられる事を祈るばかりだ。
掲載元:
http://www.mirror.co.uk/news/world-news/shabab-rafah-lion-gaza-el-sadaka-5456371
(秒刊ライター:有島 ゆうき)

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