「土のう」の代わりに「水のう」が役立つ!? 自宅でできる浸水対策

 

年々増えているゲリラ豪雨や大雨による被害。広島市の土砂災害のニュースも連日大きく報じられているが、低階層や一戸建てに住む人は、いつ自宅が浸水するか心配しているのでは?浸水被害に遭った人たちはみんな「まさか自分の自宅がこんなことになってしまうなんて……」と思っているようだもしものときに備えて、普段からできる浸水対策はあるのだろうか。防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんに教えてもらった。

―浸水を防ぐには

「浸水を防ぐには、水をせき止めるか別な方向へ誘導するしかありません。そのために有効なのは『土のう』ですが、自宅で用意するのはなかなか大変。しかし、土の代わりに水を利用する『水のう』なら、身の回りにあるもので簡単に作ることができますよ」

★簡易水のうの作り方

1. 40~45リットル程度のごみ袋を二枚重ねて水を入れる。
2. 中の空気を押し出し、袋の口をねじって縛る。

この簡易水のうは、排水溝からの逆流防止や止水板の代わりとして使うことができるそう。


―簡易水のうを使った逆流防止対策

低地に住む人は、トイレや排水溝から泥水が逆流する「排水溝逆流浸水」が発生する可能性がある。水のうで逆流を防止しよう。

・ 1階のトイレ便器の中に入れる。
・ 浴室、浴槽、洗濯機の排水溝の上に載せる。


―簡単止水板を使った浸水対策

止水板は玄関や出入り口、半地下の入り口に設置して、外からの浸水を防いでくれる。簡易水のうを利用する方法も含めて、下記のような代用品で止水板を作ることが可能だ。

・ 長めの板を置き、水のうを段ボールの箱に入れて並べ、止水板にする。
・ 土を入れたプランターをレジャーシートで巻く。
・ 水を入れたポリタンクを並べ、レジャーシートなどでくるむ。

このほか、「普段の自宅周辺の状況を知るためにも、あまり雨が激しくない日に散歩してみるとよいでしょう。水の濁り方や土砂の流れ具合など、荒天時の状態を把握できます。そもそも、各自治体などが発行する『ハザードマップ』で、自分の土地が浸水しやすい地域なのかどうかを知っておくことも大切です」と、山村さん。

また、マンションの高階層に住み、自宅に浸水被害の心配がなくても、災害時お風呂などで大量に水を流すのは極力控えたほうがいいとか。下水の排出負荷を高め、ほかの家の浸水被害を拡大してしまう恐れがあるからだ。災害が増えてきた昨今、都市生活のマナーとして覚えておきたい。

※さらに詳しい情報は、山村さんが運営する防災サイトで知ることができる。ぜひ参考にしてもらいたい。

(ミノシマタカコ+ノオト)

CHINTAI情報局-暮らしの百科辞典-

1 COMMENT

秒刊名無し

鋭いものが流れてきたら破れるんじゃ・・・

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