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吉野家が細々と『豚丼』を販売し続ける理由

吉野家で牛丼のほかに何故か『豚丼』が売られているのをご存じだろうか。豚丼は2003年末の米国産牛肉の輸入禁止を発端として、2004/2月~2006/9月の間、十分な牛肉の確保が出来ない代わりに、編み出された代替品牛丼ほどとまではいかないが、牛丼と遜色のない味わいにファンをうならせた。しかし、牛肉が確保できるようになった現在豚丼ではなく、やはり牛丼を注文する客のほうが多い。それ以前になぜ『豚丼』を販売し続けるのか。早速取材しました。

吉野家では現在、レギュラーメニューとして、牛丼・牛鍋丼・牛キムチクッパと共に豚丼を販売。
それぞれ、牛丼が並盛380円、牛鍋丼が並盛280円、牛キムチクッパが280円、そして豚丼が330円と、牛丼よりも50円お得だ。
お得とはいえ、牛丼専門店で豚丼を販売し続けるのはいかがなものなのか。
さっそく、吉野家に聞いてみたが、その前に当サイトでもなぜ豚丼を販売し続けるのかを考えてみました。

―予想される理由

1.豚丼の利益率が高い。
2.豚を大量に確保して余ってしまってさばいている最中。
3.牛丼が食べれない人向けの配慮。
4.再度牛肉が確保出来なくなったときの備え。

ということで、さっそく取材してみました。

Q.豚丼を販売し続ける理由はなんですか?もう牛丼だけでいいのでは?

 

A.2004/2月~2006/9月まで主力商品の牛丼の販売を休止いたしました。
その間、豚丼が開発されその以降も、バラエティーとして何品もの商品を販売しております。
現在でも、新商品や季節限定メニューは随時販売しておりますが、商品の支持(年代層も含めたニーズ)が高い商品は継続して販売していくことは、実施しております。その一つが豚丼でありました。
今後も吉野家は、主力の牛丼を中心に他のバラエティーは進めてまいります。
(一部略)

なるほど、かつては牛丼一筋だった吉野家も、牛丼騒動を教訓に牛丼以外の主力商品を模索中。そのうちの一つが、豚丼であり、豚丼以外にも商品を開発中ということだ。
とりわけ、最近で言えば、牛鍋丼だが、牛肉不足になれば牛鍋丼も厳しい。
その為、豚丼の様な人気商品はレギュラーメニュに取り入れるという事だ。

豚丼が人気だったのは、たまたま牛丼が無くなってしまったからなのかそれとも
本当に味が良かったからなのかは不明だが、一番人気の牛丼以外の商品もたまには味わってみるのもいいかもしれない。

取材・ライター:ユカワ