石なのにやわらかそうな質感が信じられない!脳内がバグるアート作品の制作者に話を聞いた

石

image:伊藤博敏(@jiyuseki)

ナイフでカットされている柔らかそうな肉のような塊や、箸でつまんだ美味しそうなお餅のような塊…実は硬い石なのに、石に見えない不思議なアートが話題になっています。これらの石を使った作品の数々をTwitterにて投稿されたのは、家業の石材屋を営みながら、制作活動を続けられている伊藤博敏さん(@jiyuseki)です。今回は、脳内がバグりそうな不思議な石アートについて、制作者の伊藤さんにお話を伺いました。

話題のツイート

どれも、食べ物にしか見えないのに……硬い石で出来ているなんて信じられません。

ツイートのリプ欄には「おいしそうなおもち!」「干し柿みたい! 柔らかそうで美味しそうです♪」「石 = 硬い 固定概念が覆されて、整理出来ない 柔らかいハムの様……ハムはピンク色」「硬い筈の石が、なぜか柔らかそうに見えてくる不思議」「2枚目、もっちりとろり」など、皆さんの視点で色々な食べ物に脳内で変換されて、食欲を掻き立てられているようですね。

食欲も、創造力も掻き立てられる伊藤博敏さん(@jiyuseki)のアートが注目を集めています。

伊藤さんに石アートの世界のお話を伺いました。

制作者である伊藤さんにインタビュー

image:伊藤博敏(@jiyuseki)

■伊藤さんのプロフィールを教えてください。また、今までどのような作品を制作されてきましたか?

お名前:伊藤博敏氏

また、1987年アトリエヌーボーコンペ審査員賞、1995年第2回トリックアートコンペ優秀賞などの受賞歴もあります。個展は国内のみならず、海外でもフランス、デンマーク、オーストラリア、スウェーデン、アメリカでも開かれたご経験があります。ルーマニア個展のご様子はこちらでご覧くださいね。

■石を使った作品を制作されたきっかけを教えてください。

実家が石材店で、もっと石の魅力を違う形で、見せたかった。工芸的な視点で石素材を使っている作家があまりいなかったので、挑戦してみました。

石

image:伊藤博敏(@jiyuseki)

■硬い石が柔らかそうに見えて、とても不思議に感じますが、石を何かで削って制作されているのでしょうか?

上記の箸でつまんだ作品は仕上げまで3日間ほどかかりました。道具は基本的なノミ、鎚(ハンマー)、他にダイヤモンド工具やサンドブラストを使って加工しています。

■石はどこで入手されることが多いですか?

石材店なので、材料はたっぷりありますが、石ころの作品でイメージ通りの物が無いときは、河原まで探しに行きますよ。

image:伊藤博敏(@jiyuseki)

■素晴らしい作品の数々ですが、伊藤さんが一番気に入られている作品はどちらですか?

どれも好きですが、最初に作り出した、ナイフで切るシリーズと、転機となった笑う石のシリーズです。それぞれ「おいしい石の調理法」「口の堅い奴ら」というタイトルで作ってます。

■ご投稿に対していいねやリツイートされるなど、とても反響が大きいですが、今はどんなお気持ちですか?

新しく作品を知っていただけた方が多くいらっしゃって、多くの方に作品を見ていただけて嬉しかったです。

■ずばり石の魅力とは?

地球が作ってくれた様々な模様やフォルムですね。暮らしの中にポツンといるだけで光る存在感は私を刺激してくれます。

伊藤さん、石のアートの世界をのぞける素敵なお話をたくさんありがとうございました。

今後の作品作りにあたって、出会った石と相談して決めると仰っていた伊藤さん。新たな石との出会い、研ぎ澄まされた芸術的感性、高い技術が織り成す石のアート。今後の作品も目が離せませんね。

存在感のある魅力的な作品の情報は、伊藤博敏さん(@jiyuseki)のTwitterにてチェックしてくださいね。

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Source:伊藤博敏(@jiyuseki