まじかよ、賽銭箱に1円を入れると「赤字」は本当か確認してみた

お賽銭箱

image:写真AC

年末年始の初詣には、神社やお寺においてあるお賽銭箱にお金を入れ「祈願」をするという方も多いハズ。その際に入れるべき金額は人それぞれ。願をかけて「5円」更に効果を期待して500円以上の大金を投じるという方もいるのかもしれません。ところが、お金が無い……という場合には最悪「1円」を入れるというケースも有るのかもしれませんね。が、少し待ったほうがいいかもしれません。

お賽銭に「1円」はマジで1円も儲からない?

お賽銭箱

image:写真AC

お賽銭に1円を入れると、まさに1円も儲からないというツイートが昨年話題となりました。

その内容は以下のとおりです。

銀行が硬貨の枚数によって入金手数料を取るようになりましてね、お賽銭の一円玉ね、
あれ、正直な話、多ければ多いほど、全部手数料として銀行に納めるような状態なんですよね、
神社にはそれこそ、一円も入らないんですよ…

参照:WebAchive

つまり、お賽銭箱に入れた1円玉は、そのまま銀行に持っていき、合計金額を計算してもらう。その際、手数料を取られ結果的に手数料を取られるだけになってしまうとのこと。まさに1円にもならないというワケ。

それは本当なのでしょうか。

実際に調べてみることにしました。実は各銀行の手数料はホームページに記載されております。従ってその金額を見てみれば、いったいいくらかかるのかというのが判明します。

各社銀行の手数料まとめ

各社銀行の「硬貨入金整理手数料(手数料)」をまとめてみました。

株式会社 三井住友銀行

300枚まで 無料
301~500枚 550円
501~1,000枚 1,100円
1,001枚以上 500枚につき550円加算

参照:SMBC

ここで「枚」とされているのは硬貨の枚数。1円でも500円でも1枚である。

仮にお賽銭が全て1円だったとすれば、300枚までであれば無料。300枚ならば300円の利益。しかし、301枚ならば、逆に249円の赤字。1000枚ならば、100円の赤字。

損益分岐点は301枚〜。確かに301を超えると手数料が発生してしまい、1円硬貨はそれに消える。

5円以上であれば、必ず利益は生まれる。

みずほ銀行

1~100枚 無料
101~500枚 550円
501~1,000枚 1,320円
1,001枚~ 1,980円(以降500枚毎660円を加算)

参照:みずほ銀行

みずほ銀行は100枚までであれば無料。しかし101枚から手数料が発生。全て1円だった場合はそこから赤字となる。

また全て「5円」だとすると505円であり、こちらも45円の赤字となるが、1,000枚であれば5,000円で、手数料は1320円。利益は確保できる。

三菱UFJ銀行

1~100枚 無料
101~500枚 550円
501~1,000枚 1,100円
1,001枚~ 1,650円(以降500枚毎660円を加算)

参照:三菱UFJ

三菱UFJはSMBCと同じような料金体。いずれにせよ全て1円だとすると赤字となる。

ゆうちょ銀行

1~25 枚 110 円
26~50 枚 220 円
51~100 枚 330 円

参照:ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行の場合は、他の銀行と比べ、少々料金体系が異なるが、いずれにせよ全て1円だとすると赤字となる。

結論として、話題となったツイートを調べてみると、確かに「1円」ばかりをお賽銭箱に入れてしまうと、赤字となる可能性がある。

もちろん、お賽銭箱すべてが1円なんていうケースはありえませんが、利益が生まれにくいことは確かです。

これをふまえ、初詣に行く際には「5円玉以上」という意識を持って硬貨を投げ入れるのが、神社や寺にとっても、神にとっても、ご利益(りやく)があってありがたいのかもしれません。