30秒間見つめて視線をずらすと色が変わる絵!ほぼ全員が成功するらしい!

緑、赤、青、黄の4色に塗られた正方形が4個あります。実はこの絵、30秒間見つめると絵の色が変わってしまうというなんとも不思議な絵なのです。10人の人が挑戦すると、おそらくは9人が成功します。いろんなものを見て目を酷使してしまった日などは色の変化を見ることができない場合がありますが、少し時間をおいてから挑戦するか、別の日にもういちど挑戦してみるとできる場合が多いようです。

最初に1色で試してみましょう。

4色同時に見つめるのは大変かもしれません。最初は1色だけで試してみましょう。下の絵を30秒間、目をそらすことなくじっと見つめてください。中央の正方形だけでなく、全体を見つめてください。

見つめ終えたら、今度は白い紙や白い壁などを見て下さい。すぐに何も見えない場合は何回か瞬きをしてみてください。今見えている色とは異なる色が見えるはずです。

成功すると...。

うまくいくと下のような色が見えます。あなたには下のような色が見えましたか。見えたとしたら、4個の正方形が描かれている最初の絵を見たとしても同じことを体験できます。

「見えなかった!」という方は、絵を見つめる時間を少し長くしてみて下さい。それでも見えないという場合は、少し時間をおいてからもう一度試してみて下さい。では、最初の絵を見てみましょう。

最初の絵です。

この絵を、目をそらさないで30秒間じっと見つめてください。正方形が1個の時と同じように絵全体を見つめてください。どれか1個だけの正方形を見るような見方はしないでください。30秒たったら白い紙や白い壁などを見て下さい。

答えです。

成功すると下のような色が見えてきます。多少色が違って見えることがあるかもしれませんが、おおむね下のような色に見えます。色ははっきりと見えるのではなく、パステルカラーのような柔らかな感じの色に見えます。

ところで、「30秒間見つめて視線を別の場所に移すと、塗られている色が変化してしまう。」という事実。なぜこのようなことが起きるのでしょう。

人は、同じ色を見つめ続けると目が疲れてしまいます。

私たちが見るものには必ず色がついています。そして、すべての色には波長というものがあります。

人はひとつの色を見続けるとその色の波長に対する感度が低くなってきます。それと同時に反対の波長をもつ色に対する感度は高くなります。視線を白い紙や壁に移したときに、その反対の波長をもつ色が残像として現れるのです。

反対の波長をもつ色を、お互いに補色といいます。そして、補色の残像が現れる現象を「補色残像現象」といいます。下の図で、円の中心に対して対称な位置にある色がお互いに補色となっています。補色の関係がわかると、30秒間見つめた後に見えてきた色の秘密がわかります。

補色残像現象の仕組み、「そうだったのか」と思ってしまいますね。謎が解けたからには、ご自分でも「補色残像現象」を利用した錯視画を作ることができますね。

補色を利用した錯視画はたくさんありますが、1分間見つめると日本やアメリカの国旗に変化する絵 というものもありました。