盗めるアート展の作品がメルカリに大量出品され、転売されるまでがアートだと話題に

7月10日、東京都品川区内のギャラリーで開催された「盗めるアート展」。来場者1組につき展示されている作品を1点のみ盗んでもいいという奇妙なルールが話題になりましたが、実はこの試み自体が、社会を痛烈に風刺するアートだったのではないかと話題になっています。

開始時間前に人が殺到し、全作品が一瞬で無くなる

現場には噂を聞きつけた美術ファンや野次馬などが殺到。想定外の人数が集まったことから開始時間前に会場を開けようとしたところ、一気に人が雪崩れ込み一瞬で全作品がなくなってしまったそう。主催者側からは事前に「近隣の迷惑にならないよう静かに」「マナーのある泥棒行為を」などの注意があったものの、近隣からの通報により警察が出動する事態にまでなってしまったようです。

メルカリに大量出品。真贋も分からない状態に

そして展覧会の終了後、フリマアプリの『メルカリ』に「盗めるアート展」の作品が大量に出品される事態に。中には今回の展覧会と全く関係ない似顔絵なども「盗めるアート展」と名付けられて出品されていることから、どれが本物でどれが偽物か判別できないような状態になっています。

この流れ自体が、現代を風刺するアートなのか

合法的にアート作品を盗めるということで話題になっていたこの展覧会。しかし実際には、主催者側の注意を無視して人が群がり騒ぎになったことで警察が出動する事態にまで発展。最終的に作品はフリマアプリで出品され堂々と転売されてしまうという結果に。しかし企画の趣旨には「現代における芸術作品のあり様を違った角度から捉え直す機会に」との記述もあり、

もしかしたら主催者側はこうなることを予想しており、こうした試みを実践することで現代人の醜さや芸術との関わりの希薄さなど、現代社会を痛烈に風刺するアートにしようとしたのかもしれませんね。

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