北朝鮮の弾道ミサイルで雨雲レーダーに裂け目!という悪質なデマが拡散されてしまう

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10月4日朝、北朝鮮から弾道ミサイルと思われるものが発射されたとの情報が流れました。北海道や青森県などでは突然のJアラートに、驚いた方も多いのではないでしょうか。そんな中、雨雲レーダーの函館付近に「裂け目」があったことから「弾道ミサイルが通過した跡」だという悪質なデマが拡散。気象予報士の方々が、デマに惑わされないように呼びかける事態となっています。

10月4日午前7時22分ごろ、弾道ミサイルが発射される

突然鳴り響くJアラートに肝を冷やされた方も多いと思います。北朝鮮から弾道ミサイルと思わしき物体が発射され、青森県上空を通過し太平洋沖に着弾しました。

その9分後には総理が関係各所に指示を出し、関係諸国との連携を強めることを発表されています。

雨雲レーダーに裂け目?悪質なデマが広まってしまう……

一部の悪質なデマを流す方々により拡散されてしまったのですが、北海道函館付近に見える裂け目(雨雲レーダーの空白帯)は、レーダーの電波が山で遮られているためとのこと。荒木健太郎さんをはじめ、気象予報士の方が次々とデマに気をつけるようにと発信されています。

「ミサイルの痕跡で雨雲が裂けてる」などという明らかなデマツイートに対しては……

・誤情報なのでツイート及びリツイートは取り消された方が宜しいかと
・嘘をUPするのは止めた方がよいかと
・デマをなぜか信じちゃう人いるのよね。
・間違った情報注意、指摘されてるのに返信、朝飯ツイートして放置してる。何故消さない?

といった引リツやリプが並んでいました。4日13時現在もリプ返などをしているにも関わらず、筆者が確認したとあるツイートは消される様子はありませんでした。誤情報を流してしまったことは仕方ないにしても、それを認識しつつデマを拡散し続けるのは悪質という他ありません……。

また、地元の「天気相談所」に問い合わせてみたところ「空白帯」というのは気象予報士の方からすれば知っていて当然で、こういったデマがまかり通ってしまうことに心を痛めているという回答でした。

今回は大事には至りませんでしたが、有事の際にこれほど「デマ」が拡散されてしまう現状。実際に被害者が出るような惨事になった際、デマに踊らされずに冷静に判断出来る心を養っていきたいものです。

今回のアラートは、もちろん「訓練」などではありません。デマを垂れ流す心境は全くもってわかりませんが、そういったことで承認欲求を満たす残念な人もいる……ということですね。

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