葛飾北斎、現代の漫画を先取りしていた可能性が話題に

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葛飾北斎と言えば、日本を代表する著名な画家として知られる人物です。「富嶽三十六景」「北斎漫画」など多くの代表作が知られています。没後から170年を超えている現在でも未だに国内だけではなく、世界的な評価を得続けています。そんな葛飾北斎のものとみられる作品に対し、今SNS上で改めて注目を集めている部分があるようです。その作品、表現に対してSNSユーザーから「現代の漫画作品を先取りしている」と絶賛されることとなっています。

大英博物館が葛飾北斎の作品103点を入手

3日、大英博物館が葛飾北斎の「失われた作品」とされる103点を入手したことを発表しました。今回入手されたとされる作品は、葛飾北斎が創作活動に行き詰っていた頃のものとみられ、極めて価値が高いものとされています。

それらの作品はいずれオンラインでの閲覧が可能になる見通しとのことです。オンラインでの閲覧が可能となった際には、再度大きな注目を集めることとなりそうです。

作品に使われているある表現が注目される

今回の大英博物館の発表は興味深いものですが、SNS上では作品上のある表現に対して視線が集まっているようです。

SNS上では「江戸時代の作品なのに集中線が使われている」という点が話題になっているようです。集中線といえば、現代の漫画作品でも強調する場面などで使われています。

それが葛飾北斎の作品に使われている、というのは確かに印象的に感じます。

「漫画の源流」「先取りしすぎ」と称賛続々

こうした葛飾北斎の表現に対して、SNS上ではさまざまな面からの称賛のコメントが続々と集まる状況となります。

SNS上には「現代の漫画の源流って言っていいくらいハイセンスな作品もある」「神奈川沖浪裏も波先の波形が高速度カメラで撮影した形状と一致していたらしい」「葛飾北斎は構造物の描写が信じられないくらいに正確」など、作品や画力に対して絶賛のコメントが多数寄せられています。

また、今回の集中線の話題も含めて「かなり現代的な表現」「時代を先取りし過ぎ」などの感想も目立ちます。中には「葛飾北斎は一度00年代から江戸にタイムスリップしているのでは」というものまで。

また、この集中線のような表現は何を描いたのか、ということも話題になっているようです。「後光の表現では?」「雷で打たれている場面を描いたのでは」など、さまざまな考察が投稿されています。

以前、絵が上手くなるための質問が話題になりましたが、今回のように著名な画家の作品に触れることも刺激になるのではないでしょうか。

source:AFP