科学者が火星の地下にエイリアンが住んでいる可能性を示唆

image:ピクト缶

地球外知能検索(SETI)研究所内のカール・セーガン研究センターの所長ナタリー・キャブロール氏が先日、学術誌「ネイチャー・アストロノミー」に火星の地下に微生物が生命維持できる環境があることを発表しました。過去35億年という果てしなく長い時間を経て、火星に存在する生命体が地下に移動した可能性があると理論付けています。惑星科学者であるキャブロール氏は、この理論を一風変わったユニークな方法で研究しています。

アンデス山脈の標高6000m付近の湖を調査

火星に生命体が存在するかについての探査が、アンデス山脈の標高6000m付近の湖で行われているとは少し意外かもしれません。実は空気が薄く、大地が強烈な紫外線に晒されるこの極限環境は35億年前の火星に酷似しているのだそう。

この湖の中の生命体を調査したところ、過酷な生存環境を奇跡的に生き延びてきた3種のバクテリアを発見。強烈な紫外線の良い部分を取り込む一方、DNAを破壊する有害な成分を排除して身を守る驚くべき生存本能が確認されました。35億年前の火星に生物がいたのなら、自らを守るために同じ戦略を取ったはずです。

エウロパ、ガニメデ、エンケラドゥス、タイタンといった衛星の地下には海があることが発見されていることから、火星内部にも海があるとすれば、水、エネルギー、食糧、シールドが得られこの湖と同じ条件で生き延びれれる確率が高いことがわかります。

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火星に最新の探査車を送り込んでみた

またキャブロール氏が火星に送り込んだ最新の探査車は、火星の地表に微量の有機物を発見しました。さらに微量のメタンも計測されました。このメタンが地質由来なのか生物由来なのかはまだ分かっていませんが、この発見により現在の火星に生命が存在するという仮説が成立します。

結論

以上の研究からキャブロール氏は、火星の地表では生命は存在しないものの、地下になら潜んでいる可能性があると発表しています。また地球と火星は同じ物質からできているため、この研究が地球の生命起源の謎を解き明かすことにもつながるかもしれないとのこと。近年、他にもこんな火星に関するニュースがあり、【NASAピンチ】ついに火星で人っぽい複雑な生き物の遺体が発見された!火星研究の常識が覆される日も間近かもしれません。

source:Mars is full of 'widespread life' – it's just living underground, alien expert claims - Daily Star