ウォルバキア細菌に感染した蚊がデング熱を77%減らすと判明

image:pixabay

ニューイングランド医学ジャーナルは、ウイルスが広がるのを防ぐために、蚊に特定の細菌を注入した研究者によって行われた実験を報告しました。この実験は、インドネシアにおける致命的なデング熱ウイルスの拡散を減らすための成功した方法として紹介されています。前代未聞の画期的なウイルス削減技術に全世界から注目が集まっています。一体それはどのような技術なのでしょうか?

近年爆増!忍び寄るデング熱ウイルスの恐怖

デング熱ウイルスは、米国疾病管理予防センターの報告によると、毎年4億人もの人々に感染するデング熱の主な原因です。報告によると、このウイルスは1億人に深刻な病気を引き起こし、年間22,000人の命を奪っています。世界保健機関(WHO)は、過去20年間にデング熱ウイルスの感染率が約8倍に増加したと報告しています。メディアの影響で、ついコロナばかり意識しがちですが、人類にとって脅威的なウイルスは他にも多く存在します。

細菌を注入した蚊を使った実験とその結果

image:pixabay

研究者はウォルバキアと呼ばれる細菌を蚊に注射しました。特定の細菌は、蚊が体内にウイルスを運ぶ能力に影響を与えただけでなく、ウォルバキアに感染した子孫のみを再生するように繁殖を制御しました。実験は、人口8,000人が居住するインドネシアのジョグジャカルタで行われました。この研究は、細菌注入蚊の配備を受ける12の地域と、配備を受けない12の地域を比較して行われました。

実験の結果、通常の蚊の生息地域に住む人々は9.4%の割合でデング熱と診断されたのに対し、細菌注入蚊が配備された地域に住む人々はウイルス性疾患の2.3%しか報告していませんでした。これにより、ウォルバキア菌の実験は77.1%の効能を有することが証明されたのです。

結論:ウォルバキア注入蚊はデング熱ウイルスに効果あり

この実験を主催した組織、世界蚊計画(WMP)のメンバーの一人であるケイティ・アンダー博士は、「デング熱蚊に対する介入の無作為化試験はほとんどありませんでした。この試験結果は、ヨグジャカルタの結果、ウォルバキアがデング熱発生率を下げ、デング熱入院を減らすために働くことを決定的に示しています。」と述べ、ウォルバキア注入蚊がデング熱ウイルスの現象に効果が確実にあることを証言しました。

人類を最も殺す生き物が蚊というデータもあり(恐るべき「殺人蚊」!年間72万人殺す地球上で最も人間を殺す生き物 )長年人類の敵と思われてきた蚊ですが、逆転の発想で人類の味方につけることができたのです。昨今、正体が見えないコロナウイルスの変異ぶりに振り回される私たちにとって、このニュースは朗報に繋がる可能性があります。副作用がゼロではないワクチン一択のコロナ対策の現状に困る人もいる中で、より安全なウイルス対策の研究が進むことを願ってやみません。

source:republicworld.com