都電荒川線に男性専用車が登場、限定イベントと知らずに常設だと思いこんでしまう人多数……

都電荒川線

image:PhotoAC

2000年に京王電鉄京王線で採用されたのが始まりと言われている女性専用車両ですが、それ以前にも「婦人子供専用車」なるものがあったんですよね。結局は定着したのが先述の京王線からになるわけですが、犯人の99%以上が男性といわれている痴漢犯罪への抑止力になっているのは間違いがないところです。そして近年「男性専用車両」の導入を求める声が上がっているのですが、未だナシのつぶて。そんな中、イベントで限定的に「男性専用車」が走ったわけですが……。

都電荒川線に「男性専用車」が走った日

2023年11月18日、都電荒川線に「男性専用車」が走ったのですが、多くのマスコミの紹介の仕方も相まって誤解を生むことになりました。あくまでイベントの一貫として都電荒川線の一部を貸し切った「イベント」だということが、あまり伝わっていないんですよ。

実際にはスタッフや参加者、マスコミなどを乗せて、三ノ輪橋駅から早稲田駅までの間、男性専用車両の必要性などを話し合うなどをしたということです。つまり、男性専用車両として約60分ほど車両を貸し切ったイベントとなります。これが伝わらず、都電荒川線が男性専用車両を作ったという風に誤解が広まったようですね。

参考:第3回男性専用車両イベント

男性専用車両イベントに対する、さまざまな意見……

今回のイベントは、男性が被害者となる性被害や痴漢冤罪などの不安や恐怖を感じている人のためのイベント。それでも、さまざまな意見が飛び交っているようでして……

・男性専用車両の目的は男女平等にするためじゃなくて痴漢冤罪に怯える世の男性のためな
・男性専用女性専用って作ったら、また心は女で体は男問題が出そう
・私は女性だが大賛成。あとレディースデーを作るならメンズデーも作れ。女性は優遇されてるんだよ
・痴漢冤罪で一発アウトにならないように、リュック前にして両手で吊り革持って…男性も自衛が大変だって聞くよ
・男性専用車両ができることに男は恥じなきゃダメでしょ

実は今回のというか今回「も」なのですが、多くの人は記事を「タイトルだけ」読んで判断しています。都電に男性占領車両」が常設されると思っている方が多いんですよ。つくづくセンセーショナルなタイトルを付けて「釣り」たくなるライターの気持ちが少しわかりました。(やりませんけれども)

男性専用車両に関しては、電車を使わなかったり痴漢に間違われることもないようなタイプの人にはわからないと思いますが、非常に大きな恐怖なんですよ。ファンモンの曲ではありませんが、満員電車では冤罪対策としてバンザイしている人いませんか……意外に多いはずです。

本日11月19日は、国際男性デー。ジェンダーバイアスにとらわれ過ぎているような気もしますが、男女どちらが上とか下とかではなく、平等には程遠い世界だなとは感じますね。それを助長してるのはいわゆる「活動家」だとは思いますけれども。

source:特定非営利活動法人日本弱者男性センター