令和4年度の賃貸不動産経営管理士試験、没問の嵐かと受験生が騒然

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11月20日に行われた令和4年度の賃貸不動産経営管理士試験。筆者も受験しましたが、正直言って難問奇問の連続!テキスト、過去問、模試をやっただけでは到底太刀打ちができない問題のオンパレードといった感じでした。そして、受験していた時にどう考えても正解選択肢ないと感じた問題が2問。この2問って没問じゃないの?

賃貸不動産経営管理士試験に没問が存在?

全国35地域70会場で令和4年度賃貸不動産経営管理士試験が行われ、受験者数は速報値で31,686名、受験率は90.5%となったことが発表されました。

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筆者も受験したうちの一人です。すごく難しいと感じ、ネット上でも「賃管試験めちゃ難かったんだけど。」「意外と賃管で脳を消耗した感。」「去年と比べて、かなり難しいと思いました。」と話題になっていました。

宅建講師の方も「個数問題13題はエグい」とコメントするなど、去年よりも難化傾向にあったことが伺えます。

個数問題13個というエグすぎる問題はさておき、受験中どうしても正解選択肢を導き出すことができない問題が2問あったのです。

問32・罰則問題は正解選択なしか

ネット上でも大きな話題となったのが、問32。ABCDの人物(法人含む)が登場し、Dが不実のことを告げた場合罰則の適用に関する記述のうち正しいものの組み合わせを選べ、という問題でした。

筆者は登場人物全員が罰則対象となると判断したのですが……正解選択肢がない!どう考えても正解選択肢を導き出すことができないので、適当に3を選択しました。

試験当日の夕方から各スクールが解答を速報をネット上で流しているので、それを確認。各スクールも解答を導き出すことができず、「疑義あり」「?」と表示するにとどまっています。

問11・原状回復ガイドラインも没問?

そしてもう一問、問11の原状回復ガイドラインについても筆者は正解選択肢を導き出すことができませんでした。

借主負担に関する適切なものを選びなさいという問題で1、2、3、と順調に不適切だと判断。そして4……あれ?これも不適切じゃない?と感じたのです。

4は鍵を紛失した場合のシリンダーの交換費用に関する問いでした。

国土交通省から発表されている原状回復をめぐるトラブルとガイドラインによれば『紛失の場合は、シリンダーの交換も含む。』とされています。

source:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

しかし問題は『鍵は紛失した場合に限り~』と記載されています。つまり、ガイドラインには『限り』という単語はないため、解いていて疑問に感じたのです。

例えば、「現状の鍵は防犯上不安があるので、より防犯性能が高い鍵に変更したい。」と借主が提案した場合、紛失はしていないけれども鍵の交換を申し出た借主に費用負担が生じるのではないかと思ったからです。

つまり、紛失した場合に『限り』ではないと思い、問11も正解選択肢がないと判断。

試験中は落ち着いて大きく深呼吸。正解選択肢がないと判断しましたが、一番マシな4を正解選択肢にして提出。ちなみに、各スクールも4を正解選択肢としていたので、一番マシなやつを選んでよかったと思いました。

「問32ですが、どうみても正解ナシです。没問になると思います。」「没問の嵐が吹き荒れているようです。」「没問があるか否かも興味のある点です。」「没問候補……もういい加減にしてくれ!って感じですね。」「今回は宅建も賃管も没問フィーバーですね。」とネット上にコメントが寄せられており、受験生が騒然としている様子がうかがえます。

宅建試験でも没問があったと機構から発表があり、ネッ上がざわつく事態となりました。果たして、賃管試験も没問が存在するのでしょうか。合格発表日の12月26日が楽しみなような、怖いような……。

source:賃貸不動産経営管理士