人生において、何かを成し遂げる人とは、信念を貫き、やり通した人だ。インドに、地面を掘り続けた男性がいた。誰も彼を信じなかった。彼を信じたのは、彼だけであった。地面を掘り続けて40日、彼がその先に見たものは――――。
長くもあり、短くもある一度きりの人生。その人生で、何かを成し遂げることは、生きていると強く実感することにも繋がる。
特に、誰にもできなかったことを成し遂げる人は、自分を強く信じ、一つのことをやり抜く人だ。
インド人であるBapurao Tanjeさんが、その生きる証人だ。彼の身に起こったことを、ぜひ紹介したい。
彼は、インドで用いられているカースト制度の最下層Dalitに生まれた。差別を受け、不可触民と呼ばれる彼ら。
そんなある日、Bapuraoさん一家は社会的に地位のある隣人からひどい仕打ちを受けることになる。
あなたたちは、穢れているから、井戸水をこれ以上使わないでちょうだい。
水が汲めないなんて、命に関わる。途方にくれた家族を支えるために、Bapuraoさんはある行動に出た。
井戸水を探して、地面を掘り始めたのだ。
誰もが彼を信じなかった。彼らが住んでいた地域は、もともと干上がって水を望めない地域だったのだ。
家族でさえ、無駄な行為だと彼を信じなかった。彼を信じたのは、彼だけだったのだ。
誰が何と言おうと一心不乱に地面を掘り続けたBapuraoさん。
そしてついに、奇跡が起こる――――
彫り始めて40日後。なんと、Bapuraoさんは湧き水を発見したのだ!
一人でこれだけ彫り続けるなんて、どれだけ大変だったことだろうか。彫っても彫っても出てこない水に、心が折れそうな想いだったに違いない。
どこがゴールかわからない道を永遠に歩くことは、ゴールが分かっている道を同じ距離だけ歩くよりはるかに辛い。
彼の精神力と信念が勝ち取った勝利だと言えよう。
彼のこの行動は、同じように差別され、困っていた人たちをも救うことになる。
彼のおかげで、今や彼らは「自分たちの井戸」をもつことができたのだ。
正直者は馬鹿を見る、それとも、信じる者は救われる?どうせ生きるなら、何かを信じてやり抜いてみたいと思わせられる話だ。
掲載元:http://www.huffingtonpost.de/2017/02/21/mann-wasser-ehrgeiz-brunnen-dalit-kastensystem-indien_n_14901710.html?utm_hp_ref=germany
(秒刊サンデー:はる)
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