脳外科手術中に麻酔の切れた患者が覚醒!執刀医と雑談を始める珍事に!

 

ポーランドの病院で発生したとある医療事故がネット上で話題になっている。

カトヴィツェにある中央医療センターに運ばれたイガ・ジェシカさん(19歳)は、脳腫瘍の摘出手術を受けることになった。ところが、手術中に麻酔が切れてしまい、患者が開頭された状態で覚醒。その後、彼女は何事も無いかのように執刀医と世間話を始めたというから驚きである。

脳手術は非常に高度な技術を求められる医療であり、一歩間違えば患者に深刻な障害を残してしまうリスクをはらんでいる。それを防ぐために、あえて患者の意識がある状態で開頭を行い、患者の反応を確認しながら処置を進める「覚醒手術」という術式も存在する。実際、四肢に麻痺を残さないために手術中にバイオリンを弾き続けたイスラエルの音楽家のオペが世界中で話題になった。

しかし、今回ジェシカさんに実施された脳外科手術は極めて一般的な術式であり、オペ中に患者が目を覚ますことなど決してあってはならない。病院側は、彼女に投与された麻酔の量が適切だったかどうか現在調査中だ。

担当のデイビッド・ラリッシュ教授によれば、手術中に意識を取り戻した彼女は体の感覚こそ麻痺していたものの、「手術は順調ですか?」と発声することができたという。執刀医は患者に不安を与えないために、彼女の好きな猫の話題を振ってリラックスさせることに終始していたそうだ。

なお、現在ジェシカさんの容体は安定していて身体に問題はないとのことである。

本人はマスコミの取材に対し、「手術中のことはあまり覚えてないわ。手術のおかげでクリスマスが台無しになっちゃったけど、貴重な体験ができたから最高の気分よ。」と前向きなコメントを寄せている。

ちなみに、手術中に患者が目を覚ましてしまう医療事故は本件が初めてではない。発生確率は0.1~0.2%ほどだが、患者の体質や麻酔の投与量などが原因で「術中覚醒」と呼ばれる現象が起きる場合がある。「AWAKE(アウェイク)」というサスペンス映画でも取り上げられたため、広く世間に認知されるようになった。

どれほど医学が進歩しても、残念ながら100%安全な治療法は無い。外科手術を受ける際は、不測の事態に備えて信頼できる医療機関を選ぶべきだろう。

―海外の反応

・彼女が無事で何よりだよ。

・ある意味、脳手術で良かったよ。脳自体は痛みを感じないからね。

・手術中に目が覚めたら、恐怖で小便洩らしちまうよ。

・もともと脳外科医って、後遺症を回避するために患者が意識のある状態で手術するんじゃなかったっけ?

・そういうケースもあるよ。楽器を演奏させたり、四則計算させたり、言葉をしゃべらせたりするんだ。

・医師「患者さん、喋れますか?」 患者「…。」 医師「やばい!返事がないぞ!」

・彼女が助かったのは猫のおかげだね。

・やっぱり癒されたい時は猫の話題に限るよね。

・これが本当の"CATスキャン"…ってか。(笑)

・誰が上手いことを言えとwww

掲載元

http://www.reddit.com/2r54sk/

(ライター:sha-la-ku)

4 COMMENTS

秒刊名無し

若い患者さんは覚醒レベルが高いので通常よりも深い麻酔が必要なんだ。
セボフルランなら1.5~2%(普通は1.0~1.5%)
プロポフォールなら3.5~4.5ng/ml(普通は3.0~4.0)
加えて、麻薬で鎮痛を行う。
逆に年寄りはもっと少ない量で麻酔はかけられる。
覚醒レベルが低いからだ。
この患者さんは19歳。
単純に麻酔の投与量が少なかったんだと思うよ。
麻酔深度を測るモニターとしてBISモニターというものがある。
覚醒レベルを数値で表してくれる。
完全覚醒は100。適正な麻酔深度は40とされる。
ただこのモニターはオデコに貼るシール状のものなんだ。
脳外科の術式によっては邪魔になるので貼れないこともある。
その場合は麻酔科の経験で投薬量を決めるんだ。
経験から導かれる勘だね。

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